In My Mind’s Eye
In My Mind’s Eye
2020
2020年、世界がコロナ禍で揺れ動く中、髙橋賢一は妻に宿る新しい命の存在を知り、その直後に母を亡くしました。
このアルバムは、父となる喜びと母を亡くした悲しみの中で生み出された、髙橋にとって大きな意味を持つ貴重な音源です。
レコーディングを振り返り髙橋は「新しい命と亡くなった母への深い愛と感謝が自然と溢れ、感覚的な世界と一体になった」と語っています。
我が子と亡き母へ捧げたTimelessから始まり、ドヴォルザークのSymphony No.9で終わるまで物語のように流れていく本作は、聴き終えるとまるで音の旅をしたかのような不思議な余韻に包まれていきます。
静かに広がる波紋のような繊細さと時に大胆でスリリングな演奏は、聴く者に新鮮さと同時にどこか懐かしさを感じさせてくれることでしょう。
その相反する要素は、髙橋が音楽をする上で大切にしている「自分が感覚的な世界へ行くことで、聴く人にも何かを感じてほしい」という想いから湧き出る独自の音楽表現であり、その為の一音一音への飽くなき探究も演奏から垣間見ることができます。
2020年、髙橋は京都市より文化芸術奨励金に選出され、1stでありながら京都市のバックアップの元でこのアルバムは制作されました。
大きな変化の中で生み出された髙橋賢一1stアルバム『In My Mind’s Eye』聴く人それぞれの何かを揺さぶる、髙橋賢一トリオが創り出す音楽世界を体験できる1枚となっています。
1.Timeless by Kenichi Takahashi
2.Blue Pearl by Bud Powell
3.In My Mind’s Eye by Kenichi Takahashi
4.Somebody Loves Me by George Gershwin
5.What Is This Thing Called Love by Cole Porter
6.Like Someone In Love by James Van Heusen
7.Symphony No.9 “From the New World” 2nd Movement Largo (Going Home) by Antonín Dvořák
piano 髙橋賢一 Kenichi Takahashi
bass 河合鉄兵 Teppei Kawai
drums 吉田一明 Kazuaki Yoshida
¥2,000
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